特集 小児腎不全―移行期医療の管理
9.小児腎移植の現況
濱崎 祐子
1,2
,
宍戸 清一郎
1,2
,
酒井 謙
2
1東邦大学医学部小児腎臓学講座
2東邦大学医学部腎臓学講座
キーワード:
腎移植
,
腎生着率
,
移行
,
思春期
,
アドヒアランス
Keyword:
腎移植
,
腎生着率
,
移行
,
思春期
,
アドヒアランス
pp.1131-1135
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000640
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近年,新規免疫抑制薬の導入に加え,外科的治療技術の向上により,小児腎移植の成績は大きく改善している.それに伴って,長期管理が必要になってきたことにより,成人診療科への移行の問題がクローズアップされるようになった.思春期腎移植患者における生着率は,ほかの年齢層に比較して低いということが報告されており,移行の重要性が示されている.本邦における腎移植後の移行プログラムは始まったばかりであり,今後経験を積む必要がある.患児が自覚をもって自分の健康管理ができるようになるように導きつつ,小児科から成人診療科への移行を成立させ,移植腎の長期生着を目指していくことが今後の目標であり課題である.
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