特集 透析患者のがん対策
5.担がん透析患者の治療 (3)化学療法時の注意点
大木 遼佑
1
,
高野 利実
1
1虎の門病院臨床腫瘍科
キーワード:
薬物動態
,
代謝・排泄経路
,
透析性
,
用量調節
Keyword:
薬物動態
,
代謝・排泄経路
,
透析性
,
用量調節
pp.51-61
発行日 2018年1月10日
Published Date 2018/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000307
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近年,悪性腫瘍を抱える透析患者の数は増えつつある.それに伴い,透析患者に対する抗がん剤投与の機会も増えているが,情報がきわめて限られているなか,手探りで化学療法を行っているのが実情である.透析患者に対する投薬は抗がん剤に限らず,未知な部分が多く,可能なかぎり系統立てた情報の整理が必要である.本稿においては,まず透析患者における基本的な薬物動態について記載し,各論では代表的な抗がん剤の薬剤プロファイルやその投与方法について,可能なかぎりエビデンスに基づいて記載した.Onco—Nephrologyという概念が注目を集めているなかで,今後のさらなる情報の蓄積・研究の進歩に期待したい.
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