特別企画 こんな形成外科医と働きたい—他職種・他診療科に聞きます—
脳神経外科 脳神経外科医が形成外科医に望むこと—お互いの強いところを出し合って最高の治療を目指す—
赤井 卓也
1,2
1富山大学医学部脳神経外科
2Craniosynostosis研究会代表世話人(脳神経外科)
pp.499-500
発行日 2025年5月10日
Published Date 2025/5/10
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2025050011
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はじめに
形成外科医と約30年,一緒に仕事をさせてもらっています。手術内容としては,当科的疾患のレスキューをお願いする場合と,最初から合同で手術にあたる場合があります。前者は,創癒合不全,創感染後の修復,ケロイド創の修復,髄膜瘤での皮膚欠損の修復,頭蓋底手術の際の皮弁を用いての頭蓋底形成などです。術後の創トラブルの治療では,形成外科のある病院でよかったといつも実感しています。門前の小僧ですが,皮膚切開線の決定には頭皮の血流,毛髪の流れを考えるようになりました。
合同手術で多いのは,頭蓋骨縫合早期癒合症手術です。本疾患は,頭蓋顔面の整容と脳が発育できる環境作りという目的があり,形成外科医と脳神経外科医が合同で治療にあたるべき疾患と考えます。この疾患を例に,形成外科医と脳神経外科医の疾患に対するアプローチの相違,手術中の問題について述べさせていただきます。
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