増刊号 それぞれの創傷治癒
Ⅱ.頭部・顔面・頸部 13.口腔再建における創傷治癒
太田 悠介
1
,
柿沼 翔太
1
,
中川 雅裕
1
1浜松医科大学形成外科
pp.S141-S145
発行日 2024年6月30日
Published Date 2024/6/30
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2024130033
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はじめに
口腔粘膜は,一般的に皮膚に比べて創傷治癒が促されやすいとされている。また,早期に治癒が得られるため,瘢痕拘縮も来たしにくいという特徴がある。そのため,口腔の再建手術において創傷治癒について意識することは少ない。しかし一方で,縫合不全が起きると瘻孔形成や硬性組織感染などの合併症を生じ難治性となることもあるため,口腔の創傷治癒の特徴を理解し再建に臨むことが求められる。
また,口腔は口唇,頬粘膜,舌,歯肉,口蓋などによって構成され,それぞれの部位で違った性質をもつ。部位ごとの特徴をよく理解し,それぞれに合った縫合法や再建方法を行うことが重要である。
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