投稿論文 症例報告
術後の脊髄幹鎮痛中に脊髄硬膜下血腫を生じた1症例
佐藤 真理子
1
,
五十嶺 伸二
,
三浦 剛史
,
廣橋 美穂
,
後藤 眞理亜
,
武光 美香子
,
鈴木 裕子
1船橋市立医療センター 麻酔科
キーワード:
硬膜外麻酔
,
MRI
,
腎細胞癌
,
腎臓切除
,
全身麻酔
,
硬膜下血腫-脊髄
Keyword:
Anesthesia, Epidural
,
Anesthesia, General
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Nephrectomy
,
Carcinoma, Renal Cell
,
Hematoma, Subdural, Spinal
pp.306-309
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022137501
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硬膜外麻酔による脊髄硬膜下血腫は非常にまれである。症例は70歳の男性、右腎がんに対して、硬膜外麻酔併用全身麻酔下に開腹右腎摘出術を施行した。硬膜外麻酔カテーテルはT10-11から挿入した。術中・術後第1病日まで問題なく鎮痛に用いたが、術後第2病日、突然の背部痛と両下腿の完全麻痺、同部位の感覚低下を発症した。磁気共鳴画像(MRI)所見から脊髄硬膜下血腫と診断した。右下腿は軽快、左下腿は不全麻痺、両下腿の感覚障害は軽快し、症状は改善傾向であり、保存的加療を選択した。症状増悪なく、現在もリハビリテーション継続中である。
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