投稿論文 短報
急性肺血栓塞栓症の発症を機にプロテインS欠乏症と診断された1症例
大高 麻衣子
1
,
金本 匡史
,
竹前 彰人
,
杉峰 里美
,
松岡 宏晃
,
戸部 賢
,
麻生 知寿
,
高澤 知規
,
日野原 宏
,
齋藤 繁
1群馬大学医学部附属病院 集中治療部
キーワード:
血栓塞栓症
,
大動脈内バルーンパンピング
,
肺塞栓症
,
プロテインS欠損症
,
血液濾過透析
,
遺伝学的検査
,
ECMO
,
胸部CT
,
腹部CT
Keyword:
Genetic Testing
,
Hemodiafiltration
,
Intra-Aortic Balloon Pumping
,
Extracorporeal Membrane Oxygenation
,
Thromboembolism
,
Pulmonary Embolism
,
Protein S Deficiency
pp.1190-1193
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021050827
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50歳代男性。自宅リビングで意識レベルが低下し、いびき様呼吸となったため家族が救急要請し、当院に搬送された。来院後すぐに心肺停止状態となり、胸骨圧迫を行いながらVA-ECMO導入となった。造影CTで肺動脈に多発血栓を認め、重症肺血栓塞栓症(PTE)の診断でICU入室となった。元来健康な成人男性の深部静脈血栓を伴わないPTEであるため、何らかの血栓性素因を疑って血液検査を行い、プロテインS(PS)欠乏症と診断した。本人と家族の遺伝子検査を行ったが、PSの遺伝子(PROS1遺伝子)に変異は認められなかった。
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