投稿論文 原著
持続的な痛み刺激に対する自律神経反応の変化
宮前 誠
1
,
中江 文
,
曽雌 崇弘
,
次田 裕美
,
岸本 千恵
,
浦邊 亮太朗
,
峯岸 芳樹
,
中井 國博
,
柳田 敏雄
1福井大学医学部附属病院 形成外科
キーワード:
酸素飽和度測定
,
自律神経系
,
心拍数
,
疼痛測定
,
高温
,
視覚アナログ尺度
,
脈波解析
Keyword:
Autonomic Nervous System
,
Hot Temperature
,
Heart Rate
,
Pain Measurement
,
Oximetry
,
Pulse Wave Analysis
,
Visual Analog Scale
pp.295-303
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020199078
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痛みは主観的なものであるが、その症状把握に客観的な指標の開発が望まれ、痛み刺激に対する自律神経反応をとらえる試みが報告されている。われわれは実験的熱刺激に対する自律神経反応を、パルスオキシメータを用いて測定し、客観的な疼痛評価への適用の可能性を検討した。脈拍数および脈波振幅は痛み刺激により有意な変化を認めたが、変化は一時的にとどまり、強い痛みを感じている間であっても、ベースラインへ復帰した。パルスオキシメータを使用すると、強い痛みを感じたタイミングを検知できるが、痛みが持続する状況を必ずしも反映しないことが明らかになった。痛みの客観的評価の実現には、別の方法との組み合わせが必要と考えられた。
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