投稿論文 症例
術後の悪心・嘔吐予防目的で使用されたメトクロプラミドとハロペリドールの併用により錐体外路症状を呈した1例
知原 佑樹
1
,
渡部 紫秀
,
渡邊 敏之
,
田所 功
,
松本 洋輔
,
難波 祐三郎
,
木股 敬裕
1岡山大学病院 卒後臨床研修センター
キーワード:
Haloperidol
,
Metoclopramide
,
ジストニア
,
嘔吐
,
悪心
,
基底核疾患
,
術後合併症
,
多剤併用療法
,
トランスジェンダー
,
尿道形成術
Keyword:
Metoclopramide
,
Vomiting
,
Nausea
,
Postoperative Complications
,
Dystonia
,
Haloperidol
,
Drug Therapy, Combination
,
Basal Ganglia Diseases
,
Transgender Persons
pp.1102-1106
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2023034011
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性別違和の患者(27歳、女性から男性への性転換者)に対し、性別適合手術(gender affirming surgery:GAS)の一環として全身麻酔下に尿道延長術を施行後、PONV(術後悪心・嘔吐)の予防目的にメトクロプラミドを用い、さらに不穏の緩和目的にハロペリドールを投与した結果、錐体外路症状の急性症状であるジストニアを発症した症例について報告した。GAS希望者の全身麻酔を伴う治療では、抗精神病薬内服歴や男性ホルモン使用歴などを確認し、錐体外路症状を発症しやすい素因があることを念頭に置いて治療を行う必要があると考えられた。
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