最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 症状緩和をして終末期を支えるには
悪心・嘔吐
今井 堅吾
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1聖隷福祉事業団総合病院聖隷三方原病院 ホスピス科
キーワード:
嘔吐
,
悪心
,
緩和ケア
,
Cholinergic Antagonists
,
腸閉塞
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
オピオイド系鎮痛剤
,
制吐剤
,
ターミナルケア
Keyword:
Analgesics, Opioid
,
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Antiemetics
,
Intestinal Obstruction
,
Nausea
,
Palliative Care
,
Vomiting
,
Terminal Care
,
Cholinergic Antagonists
pp.1207-1212
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056494
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悪心・嘔吐の原因を可能であればまず治療したうえで,病態に応じて制吐薬を投与する.悪心・嘔吐が難治性の場合,別の作用機序の制吐薬を併用するか,複数の受容体に拮抗作用のある抗精神病薬に変更する.セロトニン5HT3受容体拮抗薬やコルチコステロイドの追加が,難治症状に対して有効な場合がある.環境調整,口腔ケア,便秘対策などのケアも重要である.消化管閉塞に対して,薬物療法と並行して,外科手術,消化管ステント,経鼻胃管,ドレナージ目的の経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG),放射線治療の適応について検討する.消化管閉塞の病態改善による症状緩和のために,octreotide,scopolamine butylbromide,コルチコステロイドを投与し,症状に応じて制吐薬,鎮痛薬などを併用し,輸液を全身状態に合わせて調整する.
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