投稿論文 症例
瞼板内角質囊胞により眼瞼下垂を来たした1例
小久保 健一
1
,
林 憲吾
,
藤井 晶子
,
矢吹 雄一郎
,
前川 二郎
1藤沢湘南台病院 形成外科
キーワード:
眼瞼下垂
,
さん粒腫
,
MRI
,
超音波診断
Keyword:
Chalazion
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Ultrasonography
,
Blepharoptosis
pp.232-239
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022163890
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症例は74歳男性で、右上眼瞼腫瘤を主訴に、近医眼科より当科紹介となった。初診時、右上眼瞼に11mm大で弾性硬の腫瘍を認め、腫瘍により右上眼瞼下垂を呈していた。瞼板を翻転すると眼瞼結膜に3mm大の白色結節を認め、表在エコーでは境界明瞭な低エコー囊胞がみられた。MRIでも右上眼瞼に硝子体と同じintensityの皮下腫瘤を認めた。以上より、粉瘤や霰粒腫などを疑い、初診後8ヵ月に囊胞摘出術を施行し、病理組織学的に瞼板内角質囊胞の診断に至った。術後10ヵ月の時点で囊胞の再発は認めず、眼瞼下垂も改善が得られた。
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