投稿論文 症例
PET/CTで転移病変として偽陽性を示した陰茎部巨大基底細胞癌の1例
板東 真由
1
,
石田 創士
,
柏木 圭介
,
戸田 皓大
,
山口 邦久
,
久保 宜明
,
西良 浩一
,
橋本 一郎
1徳島大学病院 形成外科・美容外科
キーワード:
陰茎
,
基底細胞癌
,
偽陽性反応
,
骨腫瘍
,
MRI
,
リンパ行性転移
,
術前評価
,
生検
,
恥骨
,
皮膚腫瘍
,
PET-CT検査
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Carcinoma, Basal Cell
,
False Positive Reactions
,
Positron Emission Tomography Computed Tomography
,
Skin Neoplasms
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lymphatic Metastasis
,
Penis
,
Pubic Bone
,
Biopsy
pp.1578-1585
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021099942
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63歳男性。陰茎部皮膚腫瘍の精査目的で前医より当院へ紹介となった。初診時、陰茎基部背側から恥骨部、陰囊へ広がる13×7cm大の悪臭を伴うカリフラワー状で易出血性の腫瘍が認められた。造影CT検査では腫瘍基部は陰茎基部背側にあり、内部は不均一な造影効果を示し、両側鼠径部に最大1.6cmのリンパ節腫大を認めた。また、PET/CTでは両側鼠径と左腸骨リンパ節の転移、左恥骨の転移が疑われた。以上、これらの所見と生検による結果から、本症例は陰茎部巨大基底細胞癌(cT4N3M1、stage IV)と診断され、腫瘍全摘+陰茎切断+リンパ節郭清+左恥骨部分切除術を行い、尿道再建術、皮膚欠損と右腹直筋尾側の欠損には左腹直筋弁と残存した陰囊皮膚による再建術が施行された。目下、術後2年経過で再発・転移は認めず、良好に経過している。
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