投稿論文 原著
脊髄髄膜瘤手術における再建術式選択について
原田 浩史
1
,
五石 圭一
,
美馬 俊介
1高知県・高知市病院企業団立高知医療センター 形成外科
キーワード:
外科的皮膚弁
,
MRI
,
術後合併症
,
髄膜脊髄瘤
,
皮膚
,
皮膚疾患
,
縫合法
,
手術時間
,
髄液漏
Keyword:
Suture Techniques
,
Skin Diseases
,
Skin
,
Surgical Flaps
,
Meningomyelocele
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Postoperative Complications
,
Operative Time
,
Cerebrospinal Fluid Leak
pp.912-920
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020325651
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
脊髄髄膜瘤手術における皮弁の適応について検討した。当科で脊髄髄膜瘤の皮膚欠損に対して手術を行った15例(男児7例、女児8例)を対象とした。単純縫合できたものは8例、皮弁を要したものは7例で、両側からの転位皮弁4例、そのほかの皮弁3例であり、いずれも脊椎後彎症を有する症例であった。再建については第4腰椎より低位で横径が5cm以下は単純縫合が可能であった。それよりも高位の症例は横径が4cmでも皮弁を要した。脊椎後彎をもつ症例の突出頂点はTh10、L1、L2と比較的高い位置で、皮膚欠損の中心が頂点よりさらに高位となることに加え、欠損がドーム状となるため計測上の大きさ以上の面積を被覆できる皮弁が必要であった。特に脊椎後彎を有する症例では慎重な皮弁選択、注意深い長期にわたる経過観察が重要と考えられた。
Copyright© 2020 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.