症例
腹腔鏡下子宮筋腫核出後に無数のparasitic myomaを生じたまれな症例
藤田 和寿
1
,
塚田 和彦
1
,
内海 史
1
,
杉原 一廣
1
,
浦野 誠
2
,
柴田 清住
1
K. Fujita
1
,
K. Tsukada
1
,
F. Utsumi
1
,
K. Sugihara
1
,
M. Urano
2
,
K. Shibata
1
1藤田医科大学ばんたね病院産婦人科
2同 病理診断科
pp.296-302
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003772
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Parasitic myomaは,子宮外に1つまたは複数の平滑筋腫が発生する比較的まれな疾患であるが,詳細な病因病態は不明である。症例報告は散発的で,われわれの調べた限り,現在までに報告されたparasitic myomaの最大数は26個であり,そのほとんどは外科的切除により治療されていた。われわれは,完全切除が不可能なほど無数に発生したparasitic myomaで,さらに胸腔内病変をも含む可能性のあるまれな症例を経験したので報告する。患者は42歳,妊娠2回,分娩0回,人工妊娠中絶2回,未閉経女性。6年前に他院で腹腔鏡下子宮筋腫核出術を施行された。審査腹腔鏡では,腹腔内に約1~55mmの無数の硬い白色腫瘤を認めた。腫瘤は特に大網や腸間膜に多く認め,横隔膜,腹膜,腸管表面にも認めた。いくつか生検したところ,いずれも病理学的には多発良性平滑筋腫と診断された。CTでは右肺下葉にも同様の結節病変を認めた。本症例のようにインバッグモルセレーションを実施しても無数のparasitic myomaが発生しうるという事実から,腹腔鏡下筋腫核出術について患者に説明する際にはより慎重な対応が必要であると考える。

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