臨床経験
BRCA1/2病的バリアント保持乳癌患者の妊孕性温存療法
杉山 美智子
1
,
塩田 恭子
1
,
吉井 恵理佳
1
,
髙野 理紗
1
,
横田 祐子
1
,
秋谷 文
1
,
平田 哲也
1
M. Sugiyama
1
,
K. Shioda
1
,
E. Yoshii
1
,
R. Takano
1
,
Y. Yokota
1
,
F. Akitani
1
,
T. Hirata
1
1聖路加国際病院女性総合診療部
pp.67-71
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003707
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乳癌は生殖可能年齢での罹患が多く,妊孕性温存療法の適応となる割合が高い。代表的な原因遺伝子であるBRCA1/2遺伝子の病的バリアントは妊孕性に影響を与える可能性が指摘されているが,見解は確立されていない。今回乳癌患者でバリアントの有無による卵巣機能への影響を検討した。妊孕性温存目的に卵子凍結あるいは胚凍結を実施したBRCA1/2病的バリアント保持乳癌患者18例と,非保持乳癌患者38例を対象として胞状卵胞数(AFC),採卵数,成熟卵母細胞数などについて比較を行った。両群間に有意差を認めず,バリアント別の比較ではBRCA1病的バリアント保持者でAFCや採卵数がやや少ない傾向であった。今後はBRCA1/2病的バリアント保持者の増加やそれに伴う癌未発症での血縁者診断の増加が見込まれ,さらなるデータの集積と臨床応用が望まれると考える。

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