増大号 超実践! 病理で迫るがんゲノム医療—検査から治療まで
3章 知っておくべきバイオインフォマティクスについて
バリアントの表記方法
雨宮 健司
1,2
1山梨県立中央病院ゲノム解析センター
2山梨県立中央病院検査部ゲノム検査科
キーワード:
バリアント表記
,
参照配列
,
human genome variation society
,
HGVS
Keyword:
バリアント表記
,
参照配列
,
human genome variation society
,
HGVS
pp.1142-1144
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690101142
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はじめに
近年,次世代シークエンサーを用いた遺伝子パネル検査の普及により,これまで以上に多くのバリアント情報が,医師に提供されるようになってきた.従来は“突然変異”(mutation)や“多型”(polymorphism)などと呼ばれていたが,近年は病的意義の有無を問わず包括的に“バリアント”という用語が使われるようになった.これらの情報を正しく理解することは,がんの診断,治療方針の決定などに影響を与えるため,非常に重要である.
本稿では,国際的に広く採用されているhuman genome variation society(HGVS)1)による標準化されたバリアント表記法について解説する.

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