特集 CQ&図解で学ぶ 生殖医療の基礎講座
Ⅹ Column
胚培養士の役割
入江 真奈美
1
,
水野 里志
1
1IVF大阪クリニック 生殖技術部門
pp.1462-1465
発行日 2025年11月30日
Published Date 2025/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003652
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日本の胚培養士は日本卵子学会が資格認定を行っているものの,法律が定める公的な資格ではない。日本産科婦人科学会の「生殖補助医療実施医療機関の登録と報告に関する見解」にある「実施登録施設が配置すべき人員」のなかに,「胚を取り扱える技術者」がある。この技術者は,「医師あるいは,いわゆる胚培養士」とされている。しかし,チーム医療として細かく分業が進んだ生殖補助医療(assisted reproductive technology;ART)では,医師が胚を取り扱うこと,さらには胚を取り扱う技術をもった医師の存在自体が非常にまれであり,「胚を取り扱える技術者」というのは胚培養士を示しているといっても過言ではないと考えられ,胚培養士は今日のARTに欠くことはできない存在になっている。

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