症例
卵巣子宮内膜症性囊胞のアルコール固定術後に卵巣癌が発覚し髄膜転移をきたした1例
黒田 裕子
1
,
宮﨑 有美子
2
,
中森 あかり
3
,
白藤 文
2
,
津吉 秀昭
2
,
品川 明子
2
,
折坂 誠
2
,
吉田 好雄
2
Y. Kuroda
1
,
Y. Miyazaki
2
,
A. Nakamori
3
,
A. Shirafuji
2
,
H. Tsuyoshi
2
,
A. Shinagawa
2
,
M. Orisaka
2
,
Y. Yoshida
2
1市立敦賀病院産婦人科
2福井大学医学部附属病院産科婦人科
3杉田玄白記念公立小浜病院産婦人科
pp.723-727
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003462
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症例は33歳,0妊0産。生殖補助医療を試みるにあたり,右卵巣子宮内膜症性囊胞の存在が採卵に支障をきたしたため,囊胞アルコール固定術を施行した。アルコール固定術後に卵巣癌が発覚し,腫瘍減量手術や術後補助化学療法を施行するも奏効せず,アルコール固定から術後4カ月に髄膜転移をきたし,術後6カ月で永眠した。アルコール固定は病理学的確認が不完全なため,術前に造影MRIで悪性の可能性を否定しておく必要がある。

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