特集 発展する子宮鏡Ⅱ―診断から治療,そしてオフィス手術へ
新技術・デバイス
3.AI画像診断処理技術による子宮鏡診療への応用
髙橋 優
1
,
曾根 献文
1
Y. Takahashi
1
,
K. Sone
1
1東京大学医学部産婦人科学講座
pp.591-596
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003421
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子宮体癌の早期発見には細胞診が用いられるものの正診率に限界がある。子宮鏡による診断も医師の経験差が課題だが,人工知能(AI)を活用すれば熟練度に左右されず精度向上が期待される。膀胱鏡など他領域でのAI応用は高成果を示し,子宮鏡でも一定の報告があるが,学習データの汎用性や不得意病変への対応が課題である。そこで,われわれは動画を対象とする独自アルゴリズムにより少数症例でも良好な正診率を得られる可能性を示した。今後,さらに研究を進めて精度を高め,最終的に子宮体癌のスクリーニングシステムを構築し,患者の予後改善を目指したい。

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