特集 発展する子宮鏡Ⅰ―レゼクトスコープ手術の神髄
総論
2.子宮鏡検査と手術の教育の現状
近藤 春裕
1
,
谷村 悟
2
H. Kondo
1
,
S. Tanimura
2
1聖マリアンナ医科大学産婦人科学
2富山県立中央病院産婦人科
pp.451-455
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003384
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オフィスヒステロスコピーをはじめとする子宮鏡の必要性は高まっている。しかしながら子宮鏡の扱いは,術者が単独で行う手技であり,実際の現場では手技の指導が困難であり,個々の技量に依存する。日本子宮鏡研究会では,各共催企業の協力により実際の手術器具を使用したハンズオンセミナーを開催し,熟練者による直接の技能の指導を行っている。子宮鏡機器は,さまざまなメーカーより特徴のある新製品が次々と発売されている。自分の施設にある機種だけでなく,他製品の特徴を理解することも大切であり,それぞれの利点,欠点を理解することがより安全な手術につながる。セミナーでは各機器に直接触れ,短時間であるが熟練者がマンツーマンで対応している。セミナーの参加者には実施後のアンケートを実施し,満足度は極めて高い評価を得ている。参加者からのフィードバックをもとに,より実践的なトレーニングへと改良を重ねている。さらには,より実際の手術時の感覚に近いモデルの開発を心がけている。今後もハンズオンセミナーを開催し,学習の機会を増やすことで,さらに子宮鏡手技を安全に行える産婦人科医が増えていくことを期待したいと思っている。

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