特集 婦人科がん治療における下肢リンパ浮腫―センチネルリンパ節生検の保険適用はなぜ必要なのか
2.外陰がんに対するセンチネルリンパ節生検
山口 建
1
K. Yamaguchi
1
1京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学
pp.889-896
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003074
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外陰がん手術では鼠径リンパ節郭清による創部離開,リンパ浮腫などの合併症が大きな問題となる。2024年の診療報酬改定において外陰がんに対するセンチネルリンパ節生検が保険収載され,今後,外陰がんに対する本手技は様々な施設で実施されると考えられる。しかし,外陰がんはまれな疾患であるために適応や手技の理解に乏しく,慣れていない施設で実施されることが想定される。日本婦人科腫瘍学会ではセンチネルリンパ節生検普及ワーキンググループを立ち上げ,安全に行うための指針を作成した。エビデンスの確認と諸外国のガイドラインを参考にし,わが国にて安全に実施するための基準の設定,具体的な方法の提案,そして今後の発展を見越したデータベース化が重要と考える。
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