特集 婦人科がん治療における下肢リンパ浮腫―センチネルリンパ節生検の保険適用はなぜ必要なのか
1.センチネルリンパ節の概念と検出方法
戸上 真一
1
,
小林 裕明
1
S. Togami
1
,
H. Kobayashi
1
1鹿児島大学医学部産婦人科学講座
pp.885-888
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003073
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
子宮がんに対するセンチネルリンパ節(SN)生検は,術後のリンパ浮腫やリンパ囊胞の軽減だけでなく正確な転移診断が可能であり,近年欧米では標準治療の1つとして位置づけられているが,残念ながらわが国ではまだ保険未収載である。SN生検を行ううえで最も重要なことは,真のSNを正確に同定・摘出することである。代表的な子宮がんSN同定法としては,ラジオアイソトープをトレーサーとするRI法と,インドシアニングリーンをトレーサーとする蛍光法がある。本稿では子宮がんにおけるSNの概念と,SN同定法に関して概説する。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.