臨床経験
採卵個数の違いによる新鮮胚移植児の6歳時の体格差の検討
上野 啓子
1
,
小野 政徳
1
,
鈴木 孝太
6
,
宇津宮 隆史
2,3
,
田中 温
2,4
,
宮越 敬
5
,
西 洋孝
1
,
苛原 稔
7
,
久慈 直昭
1
K. Ueno
1
,
M. Ono
1
,
K. Suzuki
6
,
T. Utsunomiya
2,3
,
A. Tanaka
2,4
,
K. Miyakoshi
5
,
H. Nishi
1
,
M. Irahara
7
,
N. Kuji
1
1東京医科大学産科婦人科学分野
2日本生殖補助医療標準化機関
3セント・ルカ産婦人科
4セントマザー産婦人科
5聖母病院産婦人科
6愛知医科大学医学部衛生学講座
7徳島大学医学部産科婦人科学分野
pp.853-858
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003061
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これまで新鮮胚移植における採卵個数と長期的な児の体格との関連は不明であった。われわれはわが国の生殖補助医療による出生児の長期予後調査の前向きコホートから,早産児,過期産児も含む単胎児を対象とし,新鮮胚移植児を採卵個数により1~5個,6~9個,10~14個,15個以上の4群に分け,不妊症の親から出生した自然妊娠児群(非生殖補助医療児群)を併せた5群間で多重比較を行い,6歳時の体格に差がないかを検証した。その結果,6歳時の体重については,交絡因子による調整後,どの群間でも有意な差を認めなかったが,身長については調整後,採卵個数15個以上の群は非生殖補助医療児群と比較して,約2cm高い結果となった。
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