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患者の不妊治療と就労の両立を支援する当院の取り組みについて
小泉 弥生子
1
Y. Koizumi
1
1トーチクリニック
pp.841-845
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003056
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日本国内において,不妊治療と就労の両立困難を理由に離職する患者の割合は16.7%にのぼると報告されている。晩婚化や不妊治療の保険適用拡大により不妊治療を受ける患者は増加傾向にある一方で,生産年齢人口の減少に伴う働き手不足が社会問題となっている。このような背景において,不妊治療の負担から意思に反して退職を選択せざるをえない患者を減らすことは重要である。当院では専用アプリの導入による事前問診および予約システム,後日完全キャッシュレス会計をはじめとしたDX化を進めるとともに,土日祝日の開院や夜間外来の設置,総治療期間短縮のための適切な治療計画策定など,患者の治療と就労の両立支援に取り組んでいる。本研究ではその有効性の確認を目的に,当院で治療を受ける患者の離職率とその背景について調査した。
なお,今回の調査結果は第68回日本生殖医学会学術講演会にて公表済みである。
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