特集 世界の潮流についていこう! 婦人科がん診療2024
Ⅲ.卵巣癌
1.卵巣癌の手術に関する最近のエビデンス
近藤 英司
1
E. Kondo
1
1三重大学大学院医学系研究科産科婦人科学
pp.363-369
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002921
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進行卵巣癌の治療戦略としてprimary debulking surgery(PDS)の手術療法+殺細胞性抗がん剤,免疫チェックポイント阻害薬,PARP阻害薬などの薬物療法を用いた集学的治療が重要であることはいうまでもないであろう。昨今,遺伝子解析によりBRCA1/2遺伝子変異や相同組換え修復欠損(HRD)の有無により,プラチナ製剤感受性やPARP阻害薬に奏効する癌種が判明してきた。これらの薬剤の登場により,手術療法は変わるのか? また手術療法のゲームチェンジャーとしてすべての癌種において腹腔鏡手術・ロボット手術を用いた低侵襲手術・minimally invasive surgery(MIS)の登場は,開腹手術が推奨術式である卵巣癌の分野に適応できるのか? Neo Adjuvant Chemotherapy(NACT)/Interval Debulking Surgery(IDS)が本当にPDSと同等になりうるのか? これらについて最新のトピックを紹介しながら解説していく。
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