症例
腹腔鏡下子宮全摘術後の術後感染症から化膿性脊椎炎をきたした1例
春成 淳平
1
,
春日 晃子
1
,
坂本 知美
1
,
髙木 崇子
1
,
伊藤 雄二
1
J. Harunari
1
,
A. Kasuga
1
,
T. Sakamoto
1
,
T. Takagi
1
,
Y. Itou
1
1TMGあさか医療センター 婦人科腹腔鏡手術センター
pp.189-195
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002870
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婦人科腹腔鏡領域における術後合併症で化膿性脊椎炎に至ったとする症例報告は少ない。今回,腹腔鏡下子宮全摘術後に術後骨盤内感染および菌血症をきたし,化膿性脊椎炎に至った症例を経験したため報告する。症例は52歳。腹腔鏡下子宮全摘術施行後に骨盤内感染と菌血症に対して抗菌薬投与とドレナージ術を施行し,いったんは軽快した。しかし,発熱と腹痛,腰痛で再入院となり,腰椎MRI検査で化膿性脊椎炎の診断となった。腹腔鏡下子宮全摘術後であっても菌血症に引き続く腰痛を認めた場合,化膿性脊椎炎を考慮する必要があると考えられた。
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