特集 動画で理解する婦人科悪性腫瘍手術の外科解剖―腔の展開と切断ラインの決定―
8.子宮頸部周囲の腔と血管神経解剖について-1
新倉 仁
1
H. Niikura
1
1国立病院機構仙台医療センター産婦人科部長・副院長
pp.1479-1485
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002800
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神経温存広汎子宮全摘出術施行の際には,子宮頸部周囲に膀胱側腔,直腸側腔,腟側腔,直腸腟間腔,膀胱腟間腔など複数の腔が展開される必要がある。腔と腔の間には膀胱子宮靭帯前,後層など血管や神経を含む組織が分離される。神経,血管の走行には個体差があり,様々なバリエーションが存在するため,最も重要な排尿機能に関する神経だけとってみても正確な走行,分布,役割についてはいまだ不確定な部分もある。手術操作に伴う腔の展開や靭帯切断時に損傷されやすい血管,神経の基本的な解剖学的な理解はより低侵襲な手術を完遂するために重要である。
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