症例
副胎盤による全前置胎盤の1例
西野 由香里
1
,
三原 綺乃
1
,
真鍋 仁
1
,
伏見 萩子
1
,
金山 智子
1
,
西島 光浩
1
Y. Nishino
1
,
A. Mihara
1
,
H. Manabe
1
,
S. Fushimi
1
,
T. Kanayama
1
,
M. Nishijima
1
1兵庫県立淡路医療センター産婦人科
pp.1179-1183
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002741
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副胎盤は前置胎盤や前置血管を伴うことがあり,出生前に診断することが望ましいが,実際は診断困難な場合が多い。今回,副胎盤による全前置胎盤であった症例を経験した。患者は38歳,両側内腸骨動脈塞栓術の既往があった。妊娠38週4日,凝血塊を伴う性器出血があり来院した。経腟超音波検査,骨盤部単純MRIで副胎盤による全前置胎盤と診断し,同日緊急帝王切開術を施行した。妊娠末期にも副胎盤が発育しうる。また動脈塞栓術は副胎盤発生と関連する可能性がある。妊娠末期から分娩期においても経腟超音波検査を行うことは有用である。
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