Japanese
English
症例研究
副胎盤が前置胎盤となれる1例
A case of placenta succenturiata causing placenta praevia
鷲見 敏
1
,
井島 昭彦
1
,
寺田 功
1
Toshi Sumi
1
,
Akihiko Ijima
1
,
Isao Terada
1
1名古屋大学医学部産科婦人科学教室
pp.701-702
発行日 1957年10月10日
Published Date 1957/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201623
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緒言
胎盤の形態異常は比較的稀なもので,Schiff-mann (環状胎盤),Bayer (心臓形),Courant (紡錘形胎盤),Pankow (舌状胎盤),Myxner, Hyrth(有窓胎盤),Lahm, Schatz, Bumm (二裂胎盤)本邦では八木(腎形,蝶型胎盤),板倉,猪原(四裂胎盤),八木(七葉性胎盤),猪原(九葉性胎盤)等の報告がある。胎盤形態異常の頻度は報告者により,0.14%から1%と云われるが,久保によれば,副胎盤は低位に附着する事多く,酒向,並木の例,松本,山本の例の如く,前置胎盤と合併せる例も散見する。最近吾々は9ヵ月の早産で,前置胎盤の診断をうけ,分娩後,胎盤前置部分は一個の副胎盤であつた事が判明した1例を経験したので,報告する。
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