症例
保存的に治癒した子宮仮性動脈瘤の4例
松本 直樹
1
N. Matsumoto
1
1松本産婦人科医院(院長)
pp.323-329
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002502
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子宮仮性動脈瘤(UAP)は後期分娩後異常出血の原因の1つで,カラードプラ経腟超音波断層像(エコー)により子宮内腔に血流を伴う腫瘤として認められる。中絶・流産手術後のUAP 4例の臨床経験を報告する。症例は23~45歳,中絶・流産手術後3日~7週にエコーで子宮内腔に血流を伴う12~17mmの腫瘤を認め,それぞれUAPと診断した。診断時の出血量は微少~中等量であった。2例は高次医療施設へ転院させたが,すべての症例が保存的に治癒した。中絶・流産手術後に異常出血を認める場合にはUAPの可能性を念頭におくべきである。
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