特集 どうする? 子宮腺筋症の管理
1.子宮腺筋症の疫学的統計と症状
松田 淑恵
1
,
辻 俊一郎
1
,
竹林 明枝
1
,
花田 哲郎
1
,
笠原 真木子
1
,
村上 節
1
Y. Matsuda
1
,
S. Tsuji
1
,
A. Takebayashi
1
,
T. Hanada
1
,
M. Kasahara
1
,
T. Murakami
1
1滋賀医科大学産科学婦人科学講座
pp.1397-1402
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002363
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子宮腺筋症は性成熟期から更年期にかけて好発するとされてきたが,経腟超音波検査やMRI検査などの非侵襲的な操作による子宮腺筋症の診断精度の向上により,より低い年齢層で認められることがわかってきた。妊孕性温存を希望する年齢層が罹患しやすい疾患であり,月経痛と過多月経を主症状とし,子宮内膜症や子宮筋腫との併存も多く,ARTでの妊娠率低下や流産率上昇,妊娠時の合併症率の上昇との関連も認められている。月経困難症や過多月経,不妊で受診した患者では経腟超音波検査などによる非侵襲的な方法で子宮腺筋症の有無を確認し,早期診断および早期介入に努めるべきである。
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