特集 排卵誘発のすべてⅠ non-ART編
6.月経周期を有する不妊患者に対するcontrolled ovarian hyperstimulation
北澤 純
1
,
辻 俊一郎
1
,
花田 哲郎
1
,
森宗 愛菜
1
,
村上 節
1
J. Kitazawa
1
,
S. Tsuji
1
,
T. Hanada
1
,
A. Morimune
1
,
T. Murakami
1
1滋賀医科大学医学部産科学婦人科学講座
pp.1153-1159
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001898
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月経周期を有する不妊症患者,いわゆる原因不明不妊症患者に対する一般不妊治療では,クロミフェンまたはアロマターゼ阻害薬を用いた排卵誘発療法と人工授精を併用することが米国生殖医学会で推奨されている。この場合,多胎妊娠とならないような配慮が強く求められることから,ゴナドトロピンを用いた治療は経口排卵誘発薬を用いた治療と効果に差がなく,多胎リスク増加のため勧められないとされる。しかし,rFSH製剤を用いたゴナドトロピン漸増療法は多胎リスクが低く,排卵誘発効果も高いため,経口排卵誘発薬で妊娠しない場合に選択肢になると考えられる。本稿では原因不明不妊症に対する治療方針を概説し,それぞれの排卵誘発薬の特徴や実際の処方例について解説する。
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