症例
腹腔鏡下手術を契機に診断されたIntravenous Leiomyomatosis(IVL)の2症例
大谷 清香
1
,
美濃部 奈美子
1
,
苅部 瑞穂
1
,
清水 拓哉
1
,
雨田 恵
1
,
高橋 啓
2
,
木林 潤一郎
1
S. Otani
1
,
N. Minobe
1
,
M. Karube
1
,
T. Shimizu
1
,
K. Takahashi
2
,
J. Kibayashi
1
1横浜総合病院産婦人科
2東邦大学医療センター大橋病院病理診断科
pp.1389-1393
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002350
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静脈内平滑筋腫症(IVL)は平滑筋腫が骨盤内の静脈内に発育する病態である。骨盤内の静脈から芋虫状に下大静脈や心房内まで腫瘍が進展し,その結果として不整脈や心不全を発症し死亡することもあると報告されている。腹腔鏡下手術の際に偶発的にIVLと診断した2症例を経験したのでここに報告する。症例1は腹腔鏡下子宮全摘術を施行した際に,左子宮動脈周囲の静脈内から数珠状の腫瘤を摘出し,IVLと診断された。症例2は腹腔鏡下子宮筋腫核出術の際に静脈内に筋腫を認め摘出し,IVLであった。2症例ともホルモン療法などの後療法は行っていないが,現時点で再発を認めていない。
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