特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅱ.精神面の課題
2.AYA世代の双極性障害
-―周産期医師に求められること―
木野内 南
1
,
小笠原 一能
1
,
尾崎 紀夫
1
M. Kinouchi
1
,
K. Ogasawara
1
,
N. Ozaki
1
1名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学
pp.1047-1052
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002287
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双極性障害(BP)はAYA世代が好発年齢となっている精神疾患である。AYA世代は結婚・妊娠・出産などが視野に入る時期だが,双極性障害は周産期,特に妊娠後期から出産後に発病や再発のリスクが高い。母児双方の最大限の健康を目指すためには計画的な妊娠・出産がポイントとなり,双極性障害であることは妊娠・出産を決して妨げない。双極性障害はその自殺率の高さの点からも注意が必要であり,産婦人科のみで抱えず,精神科・行政その他との積極的な連携を図りたい。
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