症例
凍結融解胚移植による妊娠週数から1週間の遅延を認めるも正常発育・分娩に至った1例
水無瀨 学
1
,
津村 亜依
1
,
本間 寛之
2
,
金井 麻子
1
,
横浜 祐子
1
,
水無瀨 萌
1
,
加藤 育民
1
G. Minase
1
,
A. Tsumura
1
,
H. Honma
2
,
A. Kanai
1
,
Y. Yokohama
1
,
M. Minase
1
,
Y. Kato
1
1旭川医科大学産科婦人科学講座
2さっぽろARTクリニック
pp.907-911
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002246
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体外受精の場合,分娩予定日は移植胚と胚移植日により決定される。今回,胚移植から起算した妊娠週数より胎児発育が約1週間遅延するも,分娩に至った症例を経験したので報告する。症例は38歳。9回目の凍結融解胚移植にて妊娠が成立。胎児頭殿長と胚移植日から起算した妊娠週数と1週間程度の乖離があるも妊娠経過に異常を認めなかった。妊娠37週1日に選択的帝王切開で分娩,児の出生体重は2,625g(+0.2 SD)であった。胚移植後に胎囊や胎児の確認が遅延したり,hCGが低値であっても正常発育する可能性を念頭に,慎重に管理することが必要であると考えられた。
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