特集 図解 分子メカニズムから理解する婦人科がんの薬物療法
【総論】
Ⅰ 婦人科における抗悪性腫瘍薬の種類と特徴
6.葉酸代謝拮抗薬:メトトレキサート
鈴木 史朗
1
S. Suzuki
1
1愛知県がんセンター婦人科
pp.1256-1260
発行日 2021年11月30日
Published Date 2021/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001930
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メトトレキサート(methotrexate;MTX)は1940年代に開発された葉酸代謝拮抗薬であり,抗腫瘍薬および免疫抑制薬(低用量)として各種疾患に対する治療に用いられている。抗腫瘍薬としては白血病・悪性リンパ腫といった血液がん,絨毛性疾患,乳癌,胃癌,尿路上皮癌,肉腫に対して,免疫抑制薬としては関節リウマチ・若年性特発性関節炎といったリウマチ性疾患,乾癬に対しての治療の一環としての使用がわが国において保険承認されている。産婦人科領域では絨毛性疾患のほか,異所性妊娠に対する非観血的治療(保険適用外)としても用いられることがある。
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