特集 内膜を極めるⅠ―内膜の機能と着床をめぐる最近の話題―
5.慢性子宮内膜炎の診断と治療
木村 文則
1
F. Kimura
1
1滋賀医科大学産科学婦人科学講座
pp.1055-1061
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001417
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慢性子宮内膜炎(CE)は,着床障害の原因になりうるのみではなく,妊娠予後にも影響することが明らかとなってきた。また,不妊症や習慣流産の患者におけるその頻度から診断と治療は重要であると考えられる。CEは,細菌などに対する抗原の持続的な子宮内膜の応答とされ,着床ならびに妊娠維持に影響を及ぼすと考えられる。抗菌薬治療などにより不妊に対しては胚受容能の改善が報告されており,治療可能な疾患であるといえよう。
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