臨床経験
不妊症と抗核抗体
-―挙児希望から妊娠予後までの後方視的検討―
村井 正俊
1,2
,
池田 真紀
1
,
尾上 洋樹
1
,
熊谷 仁
1
M. Murai
1,2
,
M. Ikeda
1
,
H. Onoue
1
,
J. Kumagai
1
1岩手医科大学産婦人科
2村井産婦人科医院
pp.1687-1692
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000682
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わが国では,実際に子どもを持ちたいと思いつつ,なかなか妊娠できない夫婦(カップル)が5~10組に1組ともいわれている。近年,妊娠を考える年齢が上昇しているなか,挙児希望で外来受診するケースが多くある。まったく病気とは無縁で病院を訪れることのなかった女性の問診では,特に採血項目で何を調べたらよいか悩むこともある。そのなかで女性に多いと言われる自己免疫疾患の存在が隠れていることから,原因検索の1つに抗核抗体(ANA)陽性有無が,原因不明不妊症の可能性があると考えられる。そこで結果を把握することで,最終的に必要な採血項目なのか検討し,考察する。
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