特集 今さら聞けない産婦人科診療のコツとトラブル対処法
1.胎児超音波検査
-―胎児超音波の基本とコツ―
馬場 一憲
1
K. Baba
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター
pp.1569-1578
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000663
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胎児超音波検査は,産科臨床で必須の検査法であるが,基礎知識なしで検査を行うと思わぬ落とし穴に陥ったり,重大な異常を見落としてしまったりする危険性がある。超音波診断装置には多くのスイッチやつまみがついているが,少なくとも,深度・ズーム,ゲイン,周波数のスイッチやつまみについては習熟している必要がある。胎児超音波検査では,胎児だけに目をとらわれるのではなく,胎盤や羊水などにも目を向け,胎児の左右を常に意識し,少しでも胎児がよく見えるように工夫しながら検査を行う。重篤な胎児形態異常を出生前に診断するためには,日本産科婦人科学会が推奨しているようなチェック項目に従って,妊娠18~20週を中心とした系統的なスクリーニングを行う。
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