特集 新生児医療―最近の話題
1.胎児超音波診断
与田 仁志
1
,
斉藤 敬子
1
,
緒方 公平
1
,
日根 幸太郎
1
1東邦大学医療センター大森病院新生児科
キーワード:
胎児エコー検査
,
先天性疾患
,
胎児治療
Keyword:
胎児エコー検査
,
先天性疾患
,
胎児治療
pp.1721-1728
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001123
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日本における胎児超音波診断の現状と問題点,胎児診断にかかわる新生児科医の役割について論じた.日本の産婦人科診療ガイドライン産科編2017によると,「胎児超音波検査」は胎児形態異常の検出を目的としたものであるが,すべての妊婦に対して実施される,妊娠経過の正常・異常を評価する「通常超音波検査」とは区別している.すなわち,「胎児超音波検査」は標準的検査とせず,全妊婦を対象にしたものではない.しかし,現在の超音波技術の進歩や精度の向上により,形態異常の検索を目的としない「通常超音波検査」でも種々の胎児異常が検知されることが増えてきた.そのような場合,新生児科医は産婦人科医とともに患者家族への対応において欠かすことのできない存在である.本稿では,新生児科医が身につけておくべき胎児疾患の知識や,家族への対応を含めた新生児科医の役割について述べる.
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