特集 生殖医療のファーストライン・セカンドライン―診療ストラテジーと方針変更のタイミング―
その他
10.患者心理に配慮した不妊治療初診時・ステップアップ時の医療面接
平山 史朗
1
S. Hirayama
1
1東京HARTクリニック
pp.881-884
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000526
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本稿では,生殖医療の初診時およびステップアップ時における医療面接に関して,より適切な医療提供のために役立つと思われるポイントを患者心理への配慮という観点から概説した。初診時で重要なのは,医師の前に現れるまでの患者の背景を想像しながら問診を行うことで信頼関係を醸成し,パターナリスティックな挙児の保証とは異なる “希望の処方” により治療意欲を高めることである。また,ステップアップ時には,医師と患者のステップアップに対する認識の違いを理解しその意義を共有すること,また患者の価値観を否定せずそれを尊重するために,医学的な見解を絶対的なものでなく選択肢の1つとして提示する姿勢が重要である。
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