症例
婦人科腫瘍と鑑別が困難であった後腹膜神経鞘腫の1例
谷川 真奈美
1
,
柏原 麻子
1
,
瓦家 裕美
1
,
片山 隆章
1
,
平松 祐司
2
M. Tanigawa
1
,
A. Kashihara
1
,
H. Kawaraya
1
,
T. Katayama
1
,
Y. Hiramatsu
2
1姫路聖マリア病院産婦人科
2岡山市立市民病院産婦人科
pp.817-821
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000506
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骨盤内腫瘍は子宮卵巣由来のものが多く,後腹膜腫瘍は極めて稀である。画像診断法の進歩により骨盤内腫瘍の診断は多くの症例で可能となってきているが,実際鑑別困難な場合も多い。今回われわれは,婦人科腫瘍と鑑別が困難であった後腹膜神経鞘腫の1例を経験した。症例は52歳,下腹部腫瘤感で受診。精査の結果右卵巣由来の線維腫と診断し,手術施行。術中所見より仙骨下部から発生した後腹膜腫瘍と判明した。腹部CTを見直してみると,前仙骨孔が拡大し,その部分に腫瘍が連続していることが確認できた。詳細な画像の検討が重要と思われた。
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