特集 PIHからHDPへ―妊娠高血圧症候群up to date―
6. 妊娠高血圧症候群の管理
-―胎児を中心に―
内藤 喜樹
1
,
茨 聡
1
Y. Naito
1
,
S. Ibara
1
1鹿児島市立病院新生児科
pp.623-626
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000458
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妊娠高血圧症候群における胎児への影響は胎盤形成期から始まり,胎児発育不全や胎児死亡へ至る病態生理および自然史の解明が進んできている。これらは,臨床では推定体重や頭囲の正常発育曲線からの逸脱,臍帯動脈や中大脳動脈,静脈管の血流異常,そしてbiopysical profile scoreの低下や胎児心拍数モニタリング異常として認知される。しかし,intact survivalの観点から,どの時期での分娩時期が最も適切かは,TRUFFLE studyやGRIT study,DIGITAT trialなどの代表的なRCTでも示すことはできておらず,各周産期施設の診療能力なども考慮し決定する必要がある。
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