特集 エキスパートの内視鏡手術―コツとピットフォールⅡ
9.男性不妊治療における腹腔鏡手術
山﨑 一恭
1,2
,
渡邊 倫子
3
,
岩本 晃明
2,4
K. Yamasaki
1,2
,
N. Watanabe
3
,
T. Iwamoto
2,4
1筑波学園病院泌尿器科
2山王病院リプロダクションセンター男性不妊部門
3山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡センター
4国際医療福祉大学
pp.411-415
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000401
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男性不妊症に対して最も多く施行される手術である精索静脈瘤根治術の術式は複数あり,両側症例の場合には腹腔鏡下精索静脈高位結紮術が有力な選択肢となる。本術式では拡大視野により動脈,リンパ管の温存が可能となり,合併症の発生を抑えられるが,動脈の温存の意義に関しては議論があり,静脈の残存を招きかねない場合は温存するべきではない。また吻合が困難な精管閉塞症無精子症例の精路再建術に際しては,同じポート構成で施行される腹腔内からの精管剝離術が有用である。これらの術式の導入に際しては,ポート構成や術野により慣れ親しんでいる婦人科医の助力が有用である。
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