講座 実地医家のための不妊症治療講座・4
男性不妊
奥山 明彦
1
,
中村 正広
1
,
並木 幹夫
1
,
竹山 政美
2
,
藤岡 秀樹
2
,
園田 孝夫
1
Akihiko Okuyama
1
,
Masami Takeyama
2
,
Hideki Fujioka
2
1大阪大学医学部泌尿器科学教室
2健康保険組合連合会大阪中央病院泌尿器科
pp.266-271
発行日 1987年4月10日
Published Date 1987/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207575
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男性不妊症とは精巣と精巣上体における精子形成と運動性の賦与,精巣上体や精管などの精子輸送,前立腺精嚢における精漿の分泌貯溜のいずれかの機能低下によって精液所見に質的量的異常を認め妊孕性の低下した状態であり,更にこれに勃起挿入射精などの性交機能障害が加えられる。臨床的に大部分の症例は精子形成障害が原因であり,その機序は多種多様であるが過半数が特発性精子形成不全症(特発性男性不妊症)と呼ばれる発症機序のはっきりしない進行性の病態を呈するものであり,かならずしも満足すべき治療成果が得られていないのが現状である。精子形成の病態生理,検査方法の手順と適応,治療の実際とその成績を述べる。
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