今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ
保存的治療の限界と注意点
卵巣チョコレート囊胞破裂の診断とその管理
森田 峰人
1
1東邦大学医学部産科婦人科学講座
pp.613-618
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210086
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●卵巣チョコレート囊胞破裂は比較的稀な疾患であるが,急性腹症として鑑別を要する疾患は多岐にわたる.
●卵巣チョコレート囊胞の破裂の診断の正診率は必ずしも高くなく,症状,画像検査,血液生化学検査などを効率的に組み合わせた精度の高い診断を行う必要がある.
●卵巣チョコレート囊胞の破裂の治療は,抗菌薬などによる保存的治療と,ドレナージや囊胞摘出術,子宮付属器切除術などの外科的治療が選択肢となる.妊孕能温存の観点からは,卵巣予備能に十分配慮した術前の薬物療法や手術操作が必要である.
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