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周産期領域 GQ-9 妊娠中後期の胎児エコーのknacks and pitfalls は?─胸部
小澤 克典
1
,
杉林 里佳
1
,
和田 誠司
1
,
左合 治彦
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター
pp.1371-1378
発行日 2017年10月31日
Published Date 2017/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000174
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心臓の位置異常を正確に判断するためには,正確な四腔断面像を描出する必要がある。心臓が正中より左右に偏位しているときは,胸腔の占拠性病変を疑う。占拠している組織に囊胞構造があれば先天性横隔膜ヘルニアや先天性肺気道奇形(CPAM)を疑い,占拠性病変が高エコーであればmicro-cystic type のCPAM,気管支閉鎖,肺分画症などを疑う。胸腔内が正常であることを判断するためには,胸腔内にある正常な構造とそのサイズ,エコー像を知らなければならない。また,先天疾患がエコーでどのように描出されるかを知ると,エコーの異常像に気がつきやすい。
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