特集 小児の特発性以外の肺高血圧
3.肺疾患による肺高血圧
中西 秀彦
1
1北里大学医学部新世紀医療開発センター先端医療領域開発部門新生児集中治療学
pp.1132-1137
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003626
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新生児医療の進歩により超早産児の生存率が向上する一方,慢性肺疾患(CLD)およびそれに伴う肺高血圧(CLD-PH)が増加している.CLD-PHは肺胞および肺血管発達障害を基盤とする予後不良な病態であり,診断には心エコーが有用で,治療には選択的肺血管拡張薬である一酸化窒素吸入療法が用いられるが,新生児期以降の適応は保険適用外である.CLD-PHは新生児期にとどまらず長期に持続し,成人期にも影響することが明らかとなっており,今後の増加が懸念される.したがって,超早産児管理の初期段階からリスクを認識し,早期診断と多職種連携による長期的フォロー体制を構築することが重要である.

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