特集 あらためて見直すDown症候群――適切な管理とサポートで よりよい成人期につなげる
よくある合併症・念頭におくべき合併症とその管理・予防
4.消化器
髙橋 翼
1,2
1日本医科大学武蔵小杉病院
2周産期・小児医療センター小児外科
pp.885-887
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003568
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Down症候群では合併奇形の発生率が高いことが知られており,心疾患,消化器疾患,筋骨格系奇形,泌尿器疾患,呼吸器疾患,眼科系疾患,血液疾患と多彩である.その中でも消化器疾患は比較的頻度が高く(4~10%),その中でも十二指腸閉鎖が最も多く,鎖肛や食道閉鎖などとともに新生児期に手術を要する疾患が多い.それらの疾患には特有の特徴があるため,それぞれについて熟知しておく必要がある.また,心奇形の合併が高率に認められるため,症例毎に治療方針を決定しなければならない.そのほかDown症候群の児は筋緊張が低いことによる便秘が成人期まで続くことが多く,継続的な管理を要する.

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