連載 ケアのための病態生理学・4
消化器4 小腸
竹中 文良
1
1日本赤十字看護大学
pp.364-369
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905570
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はじめに—小腸の解剖生理(図1)
小腸は経口的に取り入れた食物を消化の最終段階まで分解し,吸収する重要な消化管である.幽門括約筋から回盲弁までの行程は剖検例では通常7〜8mといわれるが,全身麻酔のもとで行なう生体での計測では,腸壁の緊張のためそれよりかなり短い.
解剖生理学的には3つの部分に分けられる.十二指腸は膵頭部を取り囲むように彎曲し長さは約25cm,それに続く空腸は約2.5m,回腸は約3.6mで,小腸の終末部分は回盲弁を介して大腸とつながる.
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