症例
心臓超音波検査で疣贅が見つからず白血病との鑑別に苦慮した感染性心内膜炎の1例
橋 美香
1
,
中村 太地
1
,
水冨 慎一朗
1
,
三村 卓矢
1
,
宇佐美 雅章
1
,
越野 恵理
1
,
神川 愛純
1
,
松田 裕介
1
,
岩崎 秀紀
1
,
横山 忠史
1
,
井美 暢子
1
,
和田 泰三
1
1金沢大学小児科
pp.527-532
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003458
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小児において感染性心内膜炎(infective endocarditis:IE)の発症は比較的まれであるが,適切な診断と治療が行われないと致死的となる.IEの診断において心臓超音波検査が有用とされており,弁に付着する疣贅を検出することで診断につながる.しかし,IEの発症初期では疣贅が検出されず,診断に難渋する場合がある.今回,IEを疑い入院時に心臓超音波検査を行ったものの弁に疣贅を認めず,白血病などの他疾患を鑑別に精査を行ううちに,心臓超音波検査を再検したところ,弁に疣贅を認めIEと確定診断できた症例を経験した.本例を提示し,IEの診断に苦慮した原因について考察したため報告する.

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